重要なお知らせ

病院の取り組み

2026年度 医療従事者の負担軽減及び処遇改善計画

2026年4月1日

計画の目的

医療従事者の長時間労働、精神的負担、人材不足を改善し、働きやすい職場環境を整備することで、医療の質と安全性を維持・向上させる。

1. 勤務医の負担軽減に関する取り組み

(1) 多職種とのタスクシフト/シェア推進(継続計画)

① 看護師
  • 初診時の予診の実施。入院の説明の実施。検査手順の説明の実施。
  • 医師の指示に基づき、静脈採血・注射、処置等の代行可能な診療行為を積極的に実施する。
  • 救急医療等における診療優先順位について可能な限り判定を行い、医師が診療に専念できる体制を整備する。
  • 医師が患者に治療方針や症状の説明を行う場合は、患者やその家族に補足的な説明を行い医師と患者とのコミュニケーションが円滑に図れるよう協力する。
② 薬剤師
  • 病棟への薬剤の払出しは点滴、注射等を患者単位で準備を行う。
  • 薬剤を電子カルテ上で迅速に閲覧できるようマスターデータを適切に管理する。
  • 外来化学療法で使用する抗癌剤の調剤を行う。
  • 病棟での服薬指導、持参薬管理や病棟常備薬の薬剤管理を担う。
③ 臨床検査技師
  • 医師の指示に基づき心臓超音波検査等を実施する。
  • 検査に関する問い合わせについて、可能な限りの説明を行う。
④ 診療放射線技師
  • 医師の指示に基づき放射線検査、超音波検査(腹部・表在・血管等)、MRI検査等を実施及び画像診断補助を行う。
  • 放射線検査、超音波検査下等において医師の指示に基づき介助を行う。
  • 検査に関する問い合わせについて、可能な限り説明を行う。
⑤ 臨床工学技士
  • 医療機器の集中管理
  • 血液浄化業務に対応し、機器操作及び回路内血液凝固防止等の対処を行う
  • 医師の指示により鏡視下手術での内視鏡用カメラの保持
  • 手術室・アンギオ室等の業務に於いて機器類の管理及び医師の指示により検査等の介助を行う。
⑥ リハビリテーション室
  • リハビリテーション科処方箋の代行入力・作成
  • リハビリテーションに関する各種書類作成・説明・交付の代行
⑥ 救急救命士
  • 救急外来業務に於いて医師の指示に基づき、静脈採血・注射や処置等が代行可能な診療行為を積極的に実施する。
  • 救急外来に於いて必要に応じ予診の実施。入院の説明、検査手順の説明等、代行が可能な業務を積極的に行う。
  • 救急外来に於いて医師が患者に治療方針や症状の説明を行う場合は、患者やその家族に補足的な説明を行い医師と患者とのコミュニケーションが円滑に図れるよう協力する。
⑦ 管理栄養士
  • 食事・栄養に関する代行入力
  • 特別治療食、経腸栄養剤の提案
⑦ PFM、医療連携室、
  • 入院の説明、検査手順の説明等、代行が可能な医師業務を積極的に行う。
  • 患者・家族へのICに積極的に係わり、入退院支援や療養相談等、医師との情報共有が正確かつ速やかに行えるよう努める。
  • 医師が、患者・家族の状況を理解した上で治療に専念できるよう、相談支援や関係機関との情報共有や連携を行い、療養環境や診療行動が維持できるように努める。
⑧ 外来クラークの配置
  • 医師・看護師の事務的作業の補助を行い、診療がスムーズに進むように可能な業務を積極的に行う。
  • 患者に問診票を記入してもらう、電子カルテの代行入力、診察や検査の予約管理、紹介状などの医療文書の作成補助、患者の呼び込みや案内等

(2)医師事務作業補助者の配置(継続計画)

① 補助体制
  • 医療事務補助者を有効に配置し、事務的作業の補助を行う。
  • 医師の業務を円滑に補助できるよう、電子カルテ操作など必要な研修を行う。
② 業務内容
  • 別に定める「医師事務作業補助者業務規程」に基づき、診断書等の文書作成やカルテ記載、各種オーダーなど電子カルテへのデータ入力について補助業務を行う。

2.勤務医の処遇改善等への取り組み

  1. 勤務計画上、連続当直を行わない勤務体制の実施
  2. 前日の終業時刻と翌日の始業時刻間の一定時間の休息時間の確保(勤務間インターバルを設ける)
  3. 予定手術前日の当直及び夜勤勤務へ入れない勤務計画を行う。
  4. 当直翌日の業務内容を配慮行う。
  5. 外来交代制勤務体制
    ・二次救急医療体制を維持しながら診療にあたっているため、各診療科における各医師の日勤の診療体制等を考慮し、外来診療に関して交代制勤務体制を取る。また、当直体制の維持のため、不足する場合は非常勤医師を活用する。
  6. 医師の増員に向け、継続的に医師確保に努める
  7. 短時間雇用の非常勤医師の活用
    ・医師不足となっている診療科については、非常勤医師を活用し、医師の負担を軽減する。
  8. 外来縮小の取り組み
    ・地域の他の医療機関との連携を強化することで紹介率及び逆紹介率の向上を図る。
  9. 妊娠中・子育て中・介護中の医師への配慮
    ・育児・介護休業法第23条第1項、同条第3項又は同法第24条の規程による措置を活用した短時間正規雇用医師を活用する

3.看護職員の負担軽減及び処遇改善

方針:看護力(看護実践力・看護教育力・看護管理力)と組織力の強化に努めるとともに、院内多職種との連携、ICTを利用した業務改善に取り組む。

(1)サポート職員との連携を強化する。

身体拘束を行わない体制構築のために、拘束の現状を把握できるシステム構築が昨年度完成した。拘束条件の変更、認知症認定看護師の確保を足掛かりに、更なる拘束率低下に向けサポートスタッフの充足と質の向上を図る。対策としては、身体拘束防止に関連した教育の実施とマニュアルの更新を行う。また、サポートスタッフの明確にしていくために、サポートスタッフの習熟度別役割を明示する。その中で、リーダー役割を果たせるサポートスタッフと看護師のカンファレンスを充実させケアの質向上を図るとともに、認知力の低下した患者による予測外の事態発生を防止する。

(2)他部門との連携強化と業務の見直し

救急救命士との協働によりスムーズな救急受け入れの体制が可能となってきている。その中で看護師と救命士、医師、事務職との情報共有方法がPHSだけでは困難な場面も見受けられている。タイムリーな情報共有方法として、救命士のみが使用しているインカムの運用拡大を検討するとともに、救急患者の複数受け入れ体制を協議しタスクシフトを進めていく。

(3)看護職員の負担軽減、業務改善

看護職員の7対1配置が可能となったが、各部署3人の新人看護師を含めての配置であること。予定外入院が全入院患者の8割を占めることから、今後もスムーズな患者受け入れに向けた継続的な取組が必要である。そのために、入院時に集中する事務的作業軽減に向け作成した整形外科クリニカルパスの運用率をアップさせること、看護計画と看護観察項目のセット化、汎用と看護処置入力の連携などを進めていく。また、来年に予定されている、新電子カルテ導入に向けたワーキングの中で、業務フローの見直しを図っていく。加えて、現任職員定着に向け、部署の教育パス作成を進めるとともに、安定した看護師確保のため、既卒者に比べ採用が行いやすい新卒看護師の採用数15名を目標とする。

(4)看護管理力の強化

所属のプロジェクトリーダー役割を担う主査の育成を継続し、部署目標の成果指標達成に尽力してもらう事で、次世代のリーダー育成を図る。また、看護師の継続教育支援に専任配置できた看護師を中心に、研修効果の評価が行える体制整備に取り組む。そのために、管理職に教育支援体制再構築に向けた意見収集を進める。

(5)就業体制に柔軟性を持たす取り組み、複線制の給与体系検討に取り組む

改正育児介護法のスタートにより夜勤免除終了時期が延長されたが、支援策が途切れる小学校入学時点での離職を防ぐ対策を検討する必要がある。また、常勤看護職員には夜勤体制や交代勤務を必須としていることが、就業継続を困難にしている面もある。ライフプランと個人のキャリアプラン構築についての支援体制は、前項の教育管理での取り組みによって改善してく。加えて、勤務制限のある常勤職員が継続して就業できるよう、常勤職員の柔軟な勤務体制変更を核とする体制整備に院外の専門家の支援を受けて取り組めるよう部門長として取り組む。

4.全職員の負担軽減及び処遇改善

  1. 医療DXを推進し、職員の業務負担軽減し働き方改革を図る。
  2. 医療従事者の確保、欠員防止
  3. 有給休暇(半日単位、時間単位含め)の取得促進
  4. 残業分析により残業時間の削減
  5. 院内保育所を適切に管理・運営し、育児を抱える職員の就業を支援する。
  6. 妊娠・育児・介護に関する配慮
    ・育児・介護休暇の取得促進、育児短時間勤務制度利用促進
  7. 職員満足度調査の実施
    ・当院の長所、短所、職員の意欲を可視化することにより、問題点を明らかにし、運営を改善して行く。
  8. 警備会社と契約し、24時間院内暴力等から職員を守る体制を整備する

一般事業主行動計画

次世代育成支援対策推進法
計画期間

2024年12月1日~2027年11月30日

1. 雇用環境の整備に関する事項

(1)妊娠中の労働者及び子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立等を支援するための雇用環境の整備

  • (ア)妊娠中や出産後の女性労働者の健康の確保について、労働者に対する制度の周知や情報提供及び相談体制の整備の実施
  • (イ)労働者が子供の看護のための休暇について、時間単位で取得できる等、より利用しやすい制度の導入
  • (ウ)出産や子育てによる退職者についての再雇用制度の実施

(2)働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備

短時間正社員制度の導入・定着

2.1. 以外の次世代育成支援対策推進法に関する事項

若年者に対するインターンシップ等の就業体験機会の提供、トライアル雇用等を通じた雇入れ、適正な募集・採用機会の確保その他の雇用管理の改善又は職業訓練の推進

女性活躍推進法に基づく行動計画

計画期間

2026年4月1日~2027年3月31日

1. 数値目標

  1. 男性の家庭参画(女性の負担軽減)
    「男性職員の育児休業取得者を各年度1名以上の確保」
  2. ワークライフバランスと定着支援
    「年次有給休暇の取得率を平均70%以上とする」
    「1ヶ月当たりの時間外労働を全職員平均10時間以内とする」

2. 取り組み内容

2026年4月~ ・パパ育休など育児休暇制度の整理と広報を行う。
2026年4月~ ・育児・介護中の職員を対象とした「時間外労働の制限」「深夜業の制限」「育児短時間勤務制度」などを記した「育児休業等に関する規定」の積極活用。
・ICT、DXの活用による業務の効率化を計画し、導入する。

未承認医薬品の使用に関する情報公開

医薬品及び医療機器は、法律(医薬品医療機器等法)に基づいて厚生労働省で承認された方法で使用することが求められます。しかし、治療の必要上、承認内容とは必ずしも一致しない方法で使用すること(適応外使用等と言います)もあります。その場合は、病院内の会議(薬事審議会)で、使用の必要性があるか、有効性・安全性等の面から問題がないか等を審議し、承認した上で使用することとしています。

上記により承認の上、適応外使用等を行う場合、通常は、医療者が文書又は口頭で説明し、患者さんの同意を得ます。しかし、科学的に相当の根拠があり、倫理的な問題が極めて少なく、患者さんに有益であると考えられる使用の際は、文書又は口頭による説明・同意取得を例外的に簡略化することを、病院内の会議で承認しています。未承認新規医薬品等に関する情報を公開することで、患者さんに拒否の機会を保障しています。 個々の承認内容について詳しくお知りになりたい場合や拒否されたい場合は、当院薬剤部までお知らせください。

高濃度注射用カリウム製剤

実施内容 高濃度注射用カリウム製剤の投与
対象患者 当院で治療を受ける患者さんで、低カリウム血症を呈した患者さん
承認日 2025年1月16日
実施期間 承認後から永続的に使用

目的・概要

低カリウム血症に対する治療は通常内服薬でカリウムの補充を行いますが、重症の場合や内服困難な場合は注射剤を使用します。注射用カリウム製剤は、添付文書において、40mEq/L 以下に希釈して使用することとされています。しかし、高度の水分制限が必要な場合や速やかな補正が必要な場合などでは高濃度で使用する場合があります。当院では、救急初療室、ICU、手術室、透析室で使用する場合、並びに循環器科で入院中の患者様に対しては、添付文書に記載されているよりも高い濃度で投与する場合があります。

予想される不利益と対策

カリウム補充により、予想より血清カリウム値が上昇することがあります。その場合、不整脈や心不全をきたす恐れがありますが、異常が確認された場合は速やかに減量または中止を検討します。低カリウム血症が改善され次第、高濃度注射用カリウム製剤の使用は終了し、添付文書で定められた使用法へ移行します。 なお、高濃度で使用する場合は、以下の事項を遵守すると定めています。

  • モニター監視、頻回のK値の検査等、厳格な管理を行うこと
  • 中心静脈から投与すること(透析を除く)
  • 輸液ポンプもしくはシリンジポンプを用いて投与すること
  • 投与速度は20mEq/時以下、1日最大投与量は100mEqまでと、添付文書で定められた範囲内とすること

画像・内視鏡検査における鎮静剤の使用(成人)

実施内容 画像検査・内視鏡検査における鎮静剤の使用(成人)
対象患者 当院で画像検査を受ける患者さんで、ミダゾラム・サイレースによる鎮静が必要な患者
承認日 2025年1月16日
実施期間 承認後から永続的に使用(もしくは保険承認されるまで)

目的・概要

CT/MRI などの画像検査や内視鏡による検査を行う際に、安静に検査を受けることができない患者さんに対してミダゾラム・サイレースを用いた鎮静を実施する場合があります。 適切かつ安全な鎮静のために、実施前から実施後まで厳重な評価やモニタリングを行います。

予想される不利益と対策

鎮静に伴う有害事象として覚醒遅延、呼吸抑制、低酸素血症、血圧低下、アレルギーや転倒を認める頻度が多くなる場合がありますが、適切な観察を行うことで早期に発見し適切に対応します。本剤施用に伴う有害事象などの健康被害が生じた場合は、適切な診療と治療を行います。

せん妄に対する薬物療法におけるクエチアピン、リスペリドン、ハロペリドール、の適応外使用

実施内容 せん妄に対する薬物療法におけるクエチアピン、リスペリドン、ハロペリドール、の適応外使用
対象患者 当院でクエチアピン、リスペリドン、ハロペリドール、によるせん妄治療が必要な患者
承認日 2025年1月16日
実施期間 承認後から永続的に使用(もしくは保険承認されるまで)

目的・概要

せん妄は、原疾患に身体的・環境的な負荷が加わり、一時的な意識障害や認知機能の低下が引き起こされた状態です。その頻度は高く、環境調整や薬物療法により対処します。薬物療法としては適応外使用ではあるものの抗精神病薬を中心に行います。厚労省 保医発 0928 第 1 号 23.9.28 付通知より、 器質的疾患に伴うせん妄・精神運動興奮状態・易怒性せん妄に対する処方としてハロペリドール、クエチアピン、が記載され、社会的にも認知されていますが、その使用は適応外使用にあたります。

予想される不利益と対策

各薬剤の添付文書に記載された用法用量に準じて治療を行うため、一般的に想定される副作用と同等と考えられます。本剤施用に伴う有害事象などの健康被害が生じた場合は、適切な診療と治療を行います。

事業継続計画(BCP)