私が最初の就職先としてこの病院を選んだのは、看護大学生のころです。就職先の病院を決めるにあたり、同級生の多くは大病院を選んでいました。でも規模が大きい環境だと、本来は看護師が学ぶべきさまざまな手技を、研修医など若い先生たちが担当することが多いのではないかと考えました。
その点、当院は急性期の病院ですし、経営母体も大学などの機関ではありませんから、大学病院では研修医の仕事になることも看護師が率先してできるので、経験を積めるのではないかとも考えました。これが、私が当院に就職を決めたポイントです。
他院だと点滴の針交換もその担当の医師がいると聞きますが、ここでは看護師の仕事ですし、ちょっとした治療の介助も看護師がつきます。近くで実際の処置を見たりもできるので、自分の判断は間違っていなかったと思っています。
ICUの新人は私だけでしたが、定期的な研修などを通じて他の病棟の同期とも情報交換できました。ICUの先輩も、みな仲が良くてコミュニケーションが取りやすいですし、プリセプター以外の先輩方も見守って下さっていることが実感できました。ICUなので緊張感はかなりありましたが、とても安心して働くことができました。ICUの患者さんの状態、緊急度や重症度が高く、すごく成長できる環境だったと思います。
実は入職前から、この病院は「人間関係が良い」と聞いていました。これは、働き続けるためにはとても大事なことです。やっと私にも後輩ができました。去年の私は「先輩になれるか?」と思っていましたけど、後輩ができると頼ってもらえることもありますし、それに応えようとすることで自分自身の成長を実感できる部分もあります。
ただ1点だけ少し怖いと思っているのが、先輩方の注目がどうしても新人ナースに集まるので、自分はもう「任されている」部分が増えたことです。急に先輩方の手が離れてしまうと、上手く回らないことも出てきます。それが気になっていたのですが、つい最近、先輩が「どう?最近困っていること、不安に思っていることはない?」と、私の看護に対する振り返りをして下さいました。これをきっかけに気持ちを持ち直すことができ、すごく前向きになれました。声をかけて下さった先輩には、とても感謝しています。
とにかく今、3年目の先輩が新人に付いて教えているのを見ながら、自分の中で曖昧だった知識や手技を確実なものにしていこうとしています。後輩に質問されても説明ができるように、先輩の技をこっそり頂いています。今の自分にはまだ不安があるからこそ、たくさんのことを勉強できていると感じています。
当院は、とにかく人間関係が良い環境です。プリセプター以外の先輩も「みなで教える」というスタンスで接して下さいます。勤務シフトが合わなくても相談できるし、楽しく働けます。救急病院で、規模は小さいけどさまざまな症例が経験できるので、最初に入職する環境としては、とても良い病院だと思います。