泌尿器科・腎臓内科(腎不全外来)

泌尿器科では尿路(腎臓・尿管・膀胱・尿道)と前立腺・精巣・陰茎に関わる全ての症状に対応いたします。そのほか副腎ホルモン検査や疲労やストレス、加齢などによる男性ホルモン減少により発症する男性更年期障害の治療も行っております。腎不全科としては保存期腎不全から腎生検、透析治療まで幅広く対応しております。

次に挙げる症状などがある時は泌尿器科にご相談ください。尿検査および症状に応じて、X線撮影・超音波・CT・MRI・膀胱の内視鏡検査などを行って診断し、治療を行います。

  • 肉眼でわかる血尿が出た
  • 尿が泡立つ
  • 尿検査で血が混じっていると言われた
  • 尿が近い、尿の回数が多い、尿が漏れる、トイレに間に合わない
  • 尿が出にくい、尿が出ない、尿の勢いが弱い、尿をするのにお腹に力を入れる
  • 尿が残っている感じがある
  • 尿をするときに痛い
  • 健診などで「PSA」が高いと言われた
  • 睾丸(精巣)が腫れてきた、陰のうが大きくなってきた
  • 陰のうが痛い
  • 腰、わき腹、下腹部が痛む
  • 妻がなかなか妊娠しない
  • 勃起が弱い

当院は紹介状がなくても受診可能です。気になる症状があれば、お気軽に相談ください

専門外来

腎臓内科(腎不全外来)

性腎臓病の保存的治療から経皮的腎生検、末期腎不全に対する血液透析導入(シャント作成など)まで一貫した治療を行うことができます。

腎臓内科には慢性腎臓病の患者さんが多く、最近では糖尿病や肥満・動脈硬化による腎機能障害が問題となっています。
残念ながら、一旦悪くなった腎臓機能が回復することは難しいことです。しかし、放っておけば数年で腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)が必要になってしまう患者さんでも、適切な対応をすれば5年~10年と自分の腎臓で生活できるようになります。

腎不全保存期治療、内シャント造設術、腹膜透析カテーテル留置術といった治療も当院で施行可能となっております。
当院では腎炎(ネフローゼ症候群など)の診断治療、緊急血液浄化療法や維持血液透析治療も行うことができますので、お気軽にご相談ください。

男性更年期外来

副腎ホルモン検査や疲労やストレス、加齢などによる男性ホルモン減少により発症する男性更年期障害の治療も行っております。

特長

当院ではがん治療専門医による前立腺腫瘍、膀胱腫瘍、腎腫瘍、陰茎腫瘍、精巣腫瘍の診断・治療を行うことができます。前立腺腫瘍については日帰りでの前立腺生検を行うことが可能です。腎不全については慢性腎臓病の保存的治療から経皮的腎生検、末期腎不全に対する血液透析導入(シャント作成など)まで一貫した治療を行うことができます。

診療方針

膀胱腫瘍は根治を目指して内視鏡手術を行っております。前立腺腫瘍は組織診断・病期診断を行ってからロボット支援手術・放射線治療・ホルモン療法・抗がん剤治療などを選択していただきます。進行性膀胱腫瘍や腎腫瘍については近隣の県立西宮病院、西宮市立中央病院、関西労災病院、兵庫医科大学付属病院、神戸低侵襲がん医療センターなどと連携して治療にあたります。尿管結石、炎症性疾患(急性腎盂腎炎など)、良性疾患(包茎、陰嚢水腫など)に対しては小手術による治療も行っております。

対象とする主な病気

悪性腫瘍
悪性腫瘍としては、主に腎細胞癌、腎盂尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌、陰茎癌などがあります。中でも前立腺癌は、患者数が増加しており、50歳以上の男性であれば自覚症状が無くとも、検診としての受診をお勧めします。血液検査でPSA(前立腺特異抗原)値を測定することで早期の発見が可能となっています。
尿路(腎、尿管)結石
尿管結石は、腎臓で形成された結石が尿管に下降してきた場合の結石で尿管で通過障害を起こすと、激痛が生じます。患者さんは七転八倒するような痛みに見舞われ、冷や汗が出たり、不安におそわれます。
尿路性器感染症
尿路感染症には、膀胱炎など症状の軽度のものから、複雑性尿路感染症といわれる症状の重篤なものまでが含まれます。前者のような場合には外来での抗生物質の内服で軽快しますが、後者の場合には入院を要し緊急処置が必要なこともあります。
前立腺肥大症
前立腺が加齢とともに肥大化することにより、尿道や膀胱が圧迫され、さまざまな排尿障害がでてくる病気が前立腺肥大症です。前立腺肥大症の患者数は増え続けており、現在では50歳以上の男性の2割以上がかかっているといわれています。
前立腺肥大症の原因については、現在のところはっきりしたことは分かっていません。ただ、加齢とともに男性ホルモンの分泌が減り、そのために男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れることがおもな原因と考えられています。
通常は内服薬の処方にて対処しますが、排尿困難、頻尿などの自覚症状が続く場合や排尿障害による他覚所見がある場合には手術をお勧めしてします。当院では標準的な経尿道的前立腺切除術(TUR-P)を行っております。
頻尿、尿失禁
尿失禁とは、自分の意思とは無関係に尿が漏れ出てしまう状態をいいます。
通常、膀胱に溜まった尿が一定の量を超えると、そのことが脳に伝えられて尿意が発生し、人はその尿意にしたがって排尿という行動を選択します。しかし、何らかの原因でこうした一連の機能のどこかに障害が発生した場合、時や場所を選ばずに尿が漏れ出る状態に陥ることがあります。これが尿失禁です。
頻尿とは、何らかの原因で排尿の回数が過度に増した状態をいいます。
一般的に1日の活動時間内における排尿回数が8回を超えるかどうかが頻尿を判断するための目安とされていますが、1日の平均排尿回数には個人差があるので、実際には厳密に定義された判断基準が存在するわけではありません。したがって8回未満でも頻繁と感じるようなら、その人は頻尿の状態にあるといえます。
尿失禁や頻尿は年齢のせいだから仕方がないものとして我慢を決め込む方や、デリケートな症状に対する恥ずかしさから病院を訪れるまでに至らない方が少なくありません。これらの症状が気になるようでしたら、ひとりで悩まずに当科を受診されることをお勧めいたします。

上記以外にもいろいろな病気があり、その中には一般の方には聞いたことがないような名前の病気もあると思います。しかし、そのような病気であっても診断や治療を行うにあたっては、病気に対する患者さん自身の理解と納得が必要であり、それらに基づいた協力が不可欠です。当院泌尿器科では、患者さんだけでなく御家族の方にも充分に理解していただきながら、一緒に診療を進めていくように心掛けています。

手術・処置

前立腺生検
PSA検査・超音波検査などで前立腺がんの疑いが強い場合には、さらに確実に診断するために、前立腺に針を刺して疑わしい組織を採取し、がん細胞を調べる検査が行われます。これが前立腺生検です。出血(または合併症)があるため、入院検査となりますが、検査時間は30分~1時間程度です。
経尿道的尿管ステント留置術
尿道の入り口(外尿道口)から膀胱へ内視鏡を入れ、尿管の入り口より尿管カテーテルの一種(尿管ステント)を留置する手術のことを言います。約30分の手術です。
経皮的腎ろう増設術
尿管が何らかの原因(結石、腫瘍、炎症など)で閉塞してしまうと腎臓からの尿が膀胱に流れてこないため、痛み、発熱、腎臓機能の悪化などが生じます。症状が著しい場合には生命をおびやかす可能性もあり、すみやかにこの状態を改善する必要があります。経皮的腎ろう造設術とは、尿を出すための管(腎瘻カテーテル)を背部より直接腎臓に挿入する手術のことを言います。
経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)
経尿道的膀胱腫瘍切除術はお腹を切ることなく内視鏡で膀胱腫瘍を切除する手術です。この手術は、第一にはもちろん腫瘍を切除するという治療が目的ですが、もう一つには切除した腫瘍を顕微鏡でその性質をみる病理検査としても重要です。すなわち、腫瘍が悪性か良性か、表在性か浸潤性か、この手術のみで完治が可能か否かを判断する検査としても非常に大事です。
経尿道的前立腺切除術(TUR-P)
経尿道的前立腺切除術は、前立腺またはその一部を摘出する手術で、前立腺肥大症や良性(非がん性)の前立腺腫瘍の治療に最もよく用いられる方法です。尿道から内視鏡を挿入し、先端についている電気メスに電流を流し、肥大した前立腺を尿道側から少しずつ切除していく方法で、もっとも広く行われている手術法です。
経尿道的尿道ステント留置術
前立腺の肥大により狭くなった尿道部に留置する手術法です。尿道に用いるステントは直径7~8mmのコイル型(筒型)をしています。コイルは形状記憶合金(特別なチタン合金)で、50℃以上で一端が拡大し、10℃以下では柔らかくなります。結石がつきにくく感染しにくい材質です。

検査や診断方法

痛みがなく体に負担のかからない検査(検尿・触診・エコー検査)で泌尿器疾患の診断をつけることが可能ですので、お困りの際には怖がらずに一度受診してください。

  • 尿検査
  • X線撮影
  • 超音波
  • CT
  • MRI
  • 膀胱の内視鏡検査

休診代診

現在、予定されている休診はありません。

担当医表

夜間・休日診療のご案内

泌尿器科・腎臓内科(腎不全外来)

急遽、担当医が変わる場合がございますのでご了承ください。 は女性医師です。

午前診

藤原 淳

泌尿器科
診察9:30から

奥野 優人

午後診(専門外来)

藤原 淳

腎臓内科

花房 徹

石塚 俊二

腎臓内科・膠原病
第2週のみ、診察13:30から 

平松 正義

夜診

担当医師

藤原 淳 (ふじわら じゅん)

泌尿器科

略歴 平成12年 京都府立医科大学卒業
平成13年 京都府立医科大学付属病院 泌尿器科研修医
平成23年 日本泌尿器科学会総会賞受賞
平成24年 医学博士修得
平成29年 笹生病院入職(泌尿器科・腎臓内科・透析・男性更年期外来)
資格・所属学会 医学博士
日本がん治療認定機構がん治療認定医
日本透析医学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
兵庫県緩和ケア研修会修了

非常勤医師
石塚 俊二 (いしづか しゅんじ)

腎臓内科

専門・得意分野 腎臓内科・膠原病
略歴 平成2年 大阪医科大学卒業・内科研修
平成4年 杏林大学病院 腎臓・リウマチ・膠原病学専攻
平成8年 医学博士修得
平成9年 米国カリフォルニアスクリプスリサーチ研究所勤務 免疫学専攻
平成10年 米国カリフォルニアサンディエゴ大学 高血圧・腎臓学専攻
平成12年 杏林大学病院 内科助手
平成15年 医療法人社団清和会 笹生病院 内科 、神戸大学非常勤講師
平成17年 石塚ファミリークリニック開院
資格・所属学会 資格
医学博士
日本内科学会 認定医
日本内科学会 認定専門医
日本腎臓学会 認定専門医
日本リウマチ学会 認定専門医

所属学会
日本内科学会
日本腎臓学会
日本透析療法学会
日本リウマチ学会
米国内科学会
米国腎臓病学会